読んじゃいました・・・・・!原稿は?と思いつつも、引きが強い話に抗うのは難しいです(苦笑)
読み終わった直後の私には、あんまり言えることは無いんですが、ネタバレになるので続きに入れておきます。
人の一生を矢継ぎ早に(たった四冊で!)見せられるというのは、結構しんどいものがありますね。
こうなるんじゃないか、という予想はありつつも、やっぱりエリンが死に向かってしまう結果は酷く残念で、読者ならではの我侭だろうと思いつつ、私はハッピーエンドが好きなんですけど!と心の中で叫んでみたり(笑)
でもある意味ハッピーエンドでもあるのだろうと思いました。
王獣(恐らく闘蛇も)は解き放たれ、民は真実を知って、施政者たちは最小限の禍だけで、未来を得た。
大勢を見れば、起こるべくして起こり、その中で犠牲が出てしまっただけ。
エリンが残したものは全て受け継がれていくのだろうし、エリン自身も人として生きる上でそうあろうとしていたことは描かれていたんですが。
でもこの本は、獣の奏者・・・・エリンの物語だったから、やっぱり幸せとは程遠いように思いました。
なんせ、その「幸せ」期間がぽーんと飛ばされて書かれてるし。いや、書かれてたらなんだって訳でもないんですが(苦笑)
真実を伏せたままでいるのは間違っているというのは、本当にその通りだと思うし、彼女自身が言っていたように、もう一度繰り返しても彼女は同じ道を歩むのでしょう。
だからこそ思う。
遅いんだよ、残った人と向こうの人!!(笑)
知らせたくない、残したくない、見せたくない・・・・・・・・そういうのが、一番大きな傷を残すのかもしれませんねえ。
知ることを躊躇わないと同時に、教えることを躊躇わないっていうのは、大事なことなんだと、改めて教えてくれた物語でした。
知らないことを恥じる言葉はあるんですけど、教えないことを戒める言葉を私は知りません。ほんとはあるのかな?知ってる方がいらしたら教えて欲しいです。
この本って、一番初めはのわこさんに「十二国好きにおすすめという書評があった」という感じで教えて頂いたように覚えているのですが、前二巻を読んだ時には、全く共感出来ない思いだったにも関わらず、この後二巻を読んで「教える」(知らせるでも託すでも伝えるでも何でもいいですけど)ことの大事さを伝えるという意味で共通点を感じました。
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