礼/ひさびさに

悪霊感想。
ヴラッディのときは散々でしたが、今回はちょっとマシなんじゃないですかー？絵以外は（笑）
絵は今までで一番崩れてるんじゃなかろうか。ぼーさん超ブサイクだし。
でもそれ以外は一番うまくまとめてる気がするぞ！ちゃんとアニメ用に縮小したり変えたりしてる！（当たり前の事なんだが）そんでもって伝えるべきとこは伝えてる（今のとこ！っていうか事件のことのみだけど！）

ああ、でもぼーさんの「謙虚な姿勢と親切な性格」が抜かれた・・・・orz
アニメでは伏線がずらずら抜かれてるのは元より、メンバー同士の掛け合いがかなり抜かれちゃってるのが本当に勿体無いです。原作より漫画の方がさらにギャグ色もあるので、もうちょっとその色が出ててもいいと思うんだけどなあ。メリハリもつくし。今更だけど。
しかし今回も盛大に伏線抜いたなあ。本当にどうするんだろう・・・・。

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アルフォンスは穏やかに微笑んでいる。一度離れた手は、するりとまたエドワードの頬に戻ってきて、その親指が目尻のあたりだとか、小鼻のあたりだとかを撫でている。
嬉しそうだな、と何となく思う。
「ボクには普段の兄さんでも十分悩殺されてるよ。あなたがボクの為に着てくれるなら、それはそれで嬉しいけど、無理はしなくていいよ？」
ごめんね、誤解させて。と言われて、胸が一杯になった。鼻の奥がツンと痛む。手を伸ばしてアルフォンスの首にしがみつくと、ゆっくりと頬が下りてくるのが判った。愛しむように撫でられて、本当に涙が出た。
「アルは悪くない。オレが、お前のこと信じられなかったから」
いつもそうだ。アルフォンスはいつもエドワードのことだけを見て、考えてくれるのに。
「うそつきなんて、言ってごめん」

エドワードのことを、全部認めてくれるのに。

ぎゅうと抱きしめる腕に力を込めると、少し笑う気配がした。指先が、エドワードの髪を耳にかけて、そのまま髪を漉いてゆく。
「謝らないで。あなたは悪くない」
「・・・・」
愛されているのだと、突然に納得した。
判っていたつもりで判っていなかった。
この腕も、この胸も、この声も、アルフォンスの何もかもが、王女としての自分ではなく、ただエドワードのためにあるのだと。
「アル・・・」
「兄さん？」
アル、アルと名前を繰り返して呼ぶとそれだけで少し心配げにする彼が。
好きだと。

首に腕は回したまま、戸惑う視線のアルフォンスに微笑みかけて、そのくちびるに自分のを押し当てた。
「ひ・・・・」
戸惑いが驚きに変わる。
「め」
「うん？」
「今」
「うん」
エドワードは受け流すように頷いて、もう一度しっかりとアルフォンスに抱きつきなおした。
「あのあの・・・っ」
「んー？」
「できればちゃんと・・・っ」
「何だよ、今のはちゃんとしてなかったとでも言うのかー？」
「いえ決してそうではなく！」
あまりにも鬼気迫った言い様にエドワードは笑った。
「姫！」
「姫じゃねえだろ」
「・・・兄さんっ」
エドワードは一端アルフォンスから離れて、その顔をねめつける。
「妻に対して兄さんもねえだろうが」
「・・・・っ」
アルフォンスが顔を赤くした。
「妻・・・」
「結婚したんだからそうだろ」
「妻・・・」
繰り返したアルフォンスは顔を赤くしたまま、上から下までエドワードを見直した。